@techreport{oai:ipsj.ixsq.nii.ac.jp:00227881,
 author = {山崎, 悠大 and 曹, 蓮 and 柏本, 幸俊 and 上坂, 大輔},
 issue = {3},
 month = {Sep},
 note = {近年,ChatGPT に代表される高い表現力と汎用性を持つ大規模言語モデルが登場し,様々な応用先アプリケーションが模索されている.しかし,現在の大規模言語モデルは因果関係の推論や人間の心理プロセスの再現においてその推論性能に限界がある.因果推論は要因と結果の関連性を理解するタスクであり,テキストデータからの統計的な学習に基づいている大規模言語モデルではその推論精度が低いことが報告されている.また,大規模言語モデルのベースとなっている GPT-3 モデルは認知心理学に関するタスクにおいても同様に因果推論能力が低く,人の心理的なプロセスの再現が難しいことが知られている.そこで本研究では高度な因果推論と人の心理プロセスの推論を行うタスクとしてペルソナの属性情報,性格特性情報に基づいてペルソナの行動意図を予測するタスクに焦点を当て,2 つの研究課題に取り組む.まず,1 つ目の課題として,既存の大規模言語モデルを用いて,個人の属性情報と性格特性情報からの行動意図の予測を行う高度な推論タスクの Baseline 推論性能を検証する.2 つ目の課題として,心理学領域における印象形成と行動要因推論のモデルを活用した Zero-shot Chain of Thought による行動意図の推論手法提案し,その効果を検証する.これらの課題を検証するため,273 名を対象とした個人の属性,性格特性,行動意図に関するアンケート調査結果を用いて行動意図の推論実験を行ったところ,既存の大規模言語モデルを用いた Baseline 手法は全データの 80% を用いて学習した LightGBM による推論と同程度の性能を示した.また,印象形成と行動要因推論を伴う提案の Zero-shot-Chain of Thought 手法は Baseline の Zero-shot Chain of Thought 手法よりも高い推論性能を示すことが分かった.更に本提案手法において行動要因の推論過程を定量的な数値で出力し LightGBM に入力する説明変数に加えることで LightGBM の推論性能が向上することが示唆された.本手法によって個人の属性や性格特性データから任意の質問に対する行動意図が生成可能となり,対話 AI における相手の行動意図の推測や大規模アンケート前のアンケート調査シミュレーション,アンケートデータの拡張といった様々な領域での活用が期待される.},
 title = {印象形成と行動要因推論を活用した大規模言語モデルによる行動意図のZero-shot推論手法},
 year = {2023}
}