@techreport{oai:ipsj.ixsq.nii.ac.jp:00226512, author = {番場, 浩平 and 稲垣, 祐司 and 原田, 亮 and 中山, 卓郎 and 磯貝, 龍邑}, issue = {44}, month = {Jun}, note = {分子系統解析では,遺伝子の塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列を解析することで,生物がどのように進化してきたかを推測し,その結果を系統樹として復元する.復元された系統樹の信頼性の評価には,ブートストラップ法によるサポート値が広く用いられている.ブートストラップ値(BP 値)は,現実アライメントデータから復元された系統樹中の bipartion(2 分岐)が,ブートストラップデータ(通常 100 から 1000 個)から推測した系統樹で何回再現されたかを百分率 0-100 %で示したものである.現実データから復元された系統樹上の任意の 2 分岐における BP 値が高ければ,その 2 分岐の信頼性は高いと解釈される.興味深いことに,数百タンパク質配列をふくむ巨大アライメントデータ(phylogenomic データ)を最尤法により解析した場合,根の深い部分の 2 分岐が BP = 100% で支持されることが多い.最尤法を用いた巨大データの解析により真の系統関係が高い信頼性で復元された可能性もあるが,2 分岐によっては分子系統解析の方法論上のアーティファクトにより BP 値が過大評価された可能性も排除できない.本研究では,phylogenomic データから最尤法を用いて復元された系統樹内の 2 分岐の信頼性について,新たな評価手段を提案する.提案手法では,まず最尤樹形内の個々の 2 分岐について,NNI 法により 2 種類の対立樹形を用意する.次に最尤樹形と対抗樹形の対数尤度に有意差がないという帰無仮説の下で検定を行う(AU 検定).最尤樹形で復元された特定の 2 分岐について対抗樹形が棄却されるか否かで,ブートストラップ法とは異なる視点から最尤系統樹の各 2 分岐について信頼性の評価を行うことができる.本発表ではブートストラップ法と提案手法とのサポートの比較に関して議論を行う.}, title = {最尤系統樹中の2分岐の信頼性に対する新たな評価手法}, year = {2023} }