@techreport{oai:ipsj.ixsq.nii.ac.jp:00209327,
 author = {吉田, 信明 and 山梨, 裕美 and 人長, 果月},
 issue = {19},
 month = {Jan},
 note = {近年,動物園では,飼育動物の福祉と健康の向上を目的として,各動物種に特有の行動を引き出せるように飼育環境に変化と工夫を施す「環境エンリッチメント」の取り組みが行われている.現在,このような取り組みの多くは,ロープやパイプなどの簡易な素材を組み合わせて実現されているが,変化が少なく動物が飽きてしまうなど課題も多い.センサや映像,通信技術の普及により,環境エンリッチメントに視覚的変化を持たせる有効な手段として,インタラクティブな映像の利用が考えられるが,技術面を含む種々の課題のため,その検討は十分になされているとはいえない.このような背景の下,京都市動物園では,2020 年 3 月 21 日から 29 日まで,映像を活用した環境エンリッチメントの実験を公開で行った.実験では,野生の森をイメージした,インタラクティブなプロジェクションマッピング作品を制作してチンパンジー展示室内の壁面・床面に投影し,飼育個体の反応を調べた.チンパンジーたちは,壁に接近したり,ブイに触れたりすることで,映像を変化させることができた.このようなインタラクションを実現するため,展示室内には複数種のセンサを設置した.壁近くの天井には,チンパンジーの接近を検出するため赤外線測距センサを床に向けて複数設置し,その測定値とあらかじめ設定した閾値を比較した.このようなセンサの時系列データは,行動等のより詳細な情報を含んでいると期待される.そこで,実験終了後,今回の実験で得られた赤外線測距センサの時系列データから,センサ設置箇所周辺での局所的な行動の観察データへの,教師あり機械学習による分類を試行した.その結果,一定の精度のデータが抽出された.このことは,このようなセンサを用いた,より複雑なインタラクションを持つ環境エンリッチメントの実現可能性を示唆している.さらに,動物福祉の基礎となる精度の高い行動観察データの収集の自動化にもつながると期待される.},
 title = {赤外線測距センサデータに基づく飼育下チンパンジーの局所的な行動の分類の試行},
 year = {2021}
}