@techreport{oai:ipsj.ixsq.nii.ac.jp:00182841, author = {多治見, 知紀 and 廣田, 杏珠 and 塩谷, 亮太 and 五島, 正裕 and 津邑, 公暁}, issue = {40}, month = {Jul}, note = {マルチコア環境では,一般的にロックを用いて共有変数へのアクセスを調停する.しかし,ロックにはデッドロックの発生や並列度の低下などの問題があるため,ロックを使用しない並行性制御機構としてトランザクショナルメモリ (TM) が提案されている.この機構をハードウェア上に実装したハードウェアトランザクショナルメモリ (HTM) では,トランザクションを投機的に並列実行することで,ロックに比べ並列度が向上する.しかし,HTM では同一共有変数へのアクセス競合が頻発することによる性能低下が問題となる.この問題に対し,トランザクションのスケジューリングを改良することにより競合の発生を抑制する研究が多く行われてきたが,そのいずれの手法を用いても,十分な性能向上が得られていないプログラムが存在する.そこで本稿ではまず,そのようなプログラムが持つメモリアクセスパターンを調査し,性能向上が妨げられている原因を調査した.その結果,複数の実行フェーズを持ち,あるフェーズでアクセスした共有変数に対し,以降のフェーズで再度アクセスしないようなトランザクションが存在することが分かった.そこで本稿では,トランザクションが持つ実行フェーズを考慮して競合検出を行うことで性能を向上させる手法を提案する.Contention および Deque を用いて評価を行った結果,Contention で平均 63.2%,Deque で平均 6.3% の性能向上を確認した.}, title = {実行フェーズを考慮したトランザクショナルメモリのスケジューリング手法}, year = {2017} }